肉眼でも見える明るい惑星、土星と木星も7~10月頃が観察シーズンです。土星は約0等級で色はクリーム色、夕方から南の空のやや低いところに姿をあらわします。「夜半の明星」と呼ばれる木星はマイナス2等級と土星よりも明るく、今シーズンは土星の右側に並んで見ることができます。
8月2日の夕方から3日の未明かけて、南東の空で土星のすぐ下に満月前の月齢13の月が接近します。土星の右には木星もあり、明るい3つの天体が集合する光景を見ることができます。9月からは10月6日に地球との最接近を控えた火星も見えやすくなり、3つの惑星観察が楽しめそうです。
すこし先のことですが、12月中旬から下旬には夕方から宵の西の低空で土星と木星が「超大接近」します。次に同程度の接近が起こるのは約60年後とのこと。なかでも12月22日3時頃におこる木星と土星の最接近は、占星術の世界では「グレート・コンジャンクション」と呼ばれ、時代の大きな転換期にあたると捉えられています。
日本では、最接近の時間帯には2つの惑星が地平線の下に隠れてしまいます。土星と木星が最も近付いた状態で観察できるのは、12月21日の日の入り後です。すでに世界が大きな変化の渦中にある今。ぜひこの機会に星空の一大イベントを、自分の目で観測したいですね。
参考サイト
アストロアーツ 金星アストロアーツ 土星国立天文台 木星と土星が接近