前回の記事でもお話しましたが、天気予報は、大きくは以下のような流れで作られています。
①観測データを収集する
②コンピュータを使って計算する(数値予報)
③出力された結果を補正・加工する(ガイダンス)
④それらのデータをもとに、予報官や気象予報士が予報する
今回は③の「ガイダンス」という過程について詳しく解説していきます。
天気予報のガイダンスとは、数値予報の結果を予報要素への翻訳や統計的な補正を行う処理、およびその結果作成される予測資料のことです。天気予報をガイド=支援することから「ガイダンス」と呼ばれるようになりました。
ガイダンスでは、大きく分けると「数値予報モデルでは直接計算していない要素や形に変換・加工すること」と「数値予報モデルの誤差を補正すること」の2つを行っており、前者のことを「天気の翻訳」といいます。「翻訳」というと、ある国の言語を他の国の言語に変換するというイメージが強いかもしれませんが、表現する形を変えるという意味もあります。