
博覧会協会は6日、万博会場内のグリーンワールド工区で爆発下限界の基準値を超えるメタンガスを検知したと発表した。
万博会場の夢洲では、2024年3月、トイレの建設中にメタンガスの爆発事故が発生し、その後パビリオンのエリアでもメタンガスが検出されていた。
■万博会場内で「基準値を超えるメタンガスを検知」と大阪市消防局に連絡
博覧会協会の発表によると、6日午後4時ごろ、万博会場内のグリーンワールド工区において、爆発下限界の基準値を超えるメタンガスを検知したとの連絡が大阪市消防局にあった。
連絡を受け、此花消防署と協会の職員が、メタンガスを検知されたとの連絡があった屋外の電気設備地下ピットを測定したところ、爆発下限界の基準値を超えるメタンガスを検知したということだ。
これを受けて協会側は、午後4時25分に当該箇所の周囲への来場者等の立ち入りを規制し、電気設備地下ピットの蓋を開放して自然換気を実施。
午後5時28分に基準値以下になったことを確認し、規制を解除したということだ。
また協会側はその後、測定値が「0」となったことを確認したほか、同じグリーンワールド工区の他の地下ピットを測定し、すべて基準値以下であり、安全であることを確認したと発表している。
■「安心して来場いただけるよう会場運営を行う」と博覧会協会
協会は次のようにコメントしている。
博覧会協会コメント:メタンガスを検知したピットは、これまでも基準値を超える値を検知したことがあることから、継続的にモニタリングしており、工事中は蓋の開放による自然換気を行ってきました。
博覧会協会コメント:会期中の対策として、有孔蓋の交換や、ガス侵入防止対策を図るなどの対策をおこなってきたことから、4月6日朝の測定結果は『0』でした。今後、当該箇所について今回の事象のように濃度が一時的に上昇することがあることから、モニタリングの頻度を上げるとともに、より換気ができるよう、蓋を常時開放し、低濃度管理を行います。
博覧会協会コメント:併せて、人が立ち入ることがないよう当該箇所の周囲に柵を設けることとしました。また、周辺の地下ピットについて、モニタリングの頻度をあげ、適切に対応ができる措置をとります。引き続き、安心して来場いただけるよう会場運営を行ってまいります。
■通報の元消防士・守口市議「念のため検査しようと」「いのち輝くどころか吹き飛ぶ恐れ」
通報したのは、万博のテストランに訪れていた元消防士で大阪府守口市の寺本健太市議会議員(29)で、去年事故があったため、念のために検査しようとガス検知器を持参していた。
寺本市議によると、6日、同僚の市議会議員と万博のリハーサルであるテストランに訪れ、午前中から夢洲駅や会場内各地を視察しつつ、メタンガスの数値の検査を実施したところ、午後3時半ごろに当該の工区で基準値を超える数値を検知したということだ。
寺本市議は「いのち輝くどころかいのちが吹き飛ぶ恐れがある」と取材に対し、話している。
(関西テレビ 2025年4月7日)