北陸 11月なのに異例の連続夏日続出か 富山は11月初の真夏日の可能性も
5日(日)まで記録的な高温 11月最高気温や連続夏日記録更新も
また、富山では2日(木)~5日(日)まで4日連続、金沢・福井でも3日(金・祝)~5日(日)まで3日連続で夏日となる予想です。これは、過去の11月の連続夏日の記録を更新する長さとなります。
今度の3連休は日中は汗ばむくらいとなりそうですので、服装選びに十分に注意し、日中に運動などをされる方は熱中症対策も必要です。一方、朝晩はそれなりに冷え込み、朝と日中の気温差が大きくなるので、体調管理には十分に注意してください。
なお、6日(金)も、雨の降りだしが遅れれば夏日となる可能性があります。
記録的な高温をもたらす要因は?
図は特に気温の上がる3日(金・祝)の天気図ですが、前線が日本海を南下し、前線に向かって南西の風が吹きやすくなります。北陸地方にとっては山を越えて来る風となりますので、フェーン現象の効果によって気温が上がることとなります。
また、上空1500メートル付近で+12度~+14度の暖気が本州付近に流れ込みます。これは、9月中旬から下旬並みの暖気となり、11月としては異例の暖気と言えそうです。
北陸地方では、2日(木)は新潟を中心に大気の状態が不安定ですが、福井・石川・富山では午後を中心に日差しがあり、3日(金・祝)はほぼ終日晴れ、4日(土)や5日(日)も、雲が多めながら日差しがありそうです。特に晴れる時間の長い3日(金・祝)は日差しの効果も大きくなり、気温が上がりやすくなります。
なお、5日(日)までは日本海から南下してくる前線は南海上の高気圧の勢力や暖気の力が強く、下がっても新潟下越や能登半島の北端止まりで、北陸地方は前線の南側となる所がほとんどでしょう。このため、記録的な高温が長く続くこととなります。
11月の気温は上昇傾向 地球温暖化によるベース気温上昇で高温が長引きやすく?
年による変動はあるものの、80年余りで2度弱上昇しています。特に2018年以降は高温で安定している傾向が見られます。これは、地球温暖化や都市化によるベース気温の上昇が影響していると見られます。
地球温暖化は高緯度ほど進行が早いと言われています。このため、この時期は周期的に北から強い寒気が南下して北陸地方は時雨の時期となりますが、北からの寒気の南下が弱まれば、今回のように前線がなかなか本州の南まで下がりきらず、気温の高い状態が長く続きやすくなることが考えられます。
その一方で、気温の高い状態が続けば海面水温も高くなるので、一時的にでも寒気が入った場合に、発達した積乱雲が発生しやすくなり、影響度が大きくなることも考えられます。先日10月27日(金)は日本海の海面水温が高い中、一時的に寒気が入った影響で局地的に雷雲が発達し、ひょうの積もった所もありました。記録的な高温に油断せず、常に最新の気象情報を確認することが必要です。